壁付き柱と建物の崩壊について

どうも。今回は壁付き柱と建物および柱の崩壊について。

 

壁付き柱とは

まず、壁付き柱というのは、壁がついた柱の事である。例えば下図のようなもの。

 

 

柱梁に囲まれた外壁

 

基本、外壁は柱と梁に囲まれている。壁は剛性が高いので、柱への悪影響を抑制するために、構造スリット(鉛直スリット)を入れる。構造スリットというのは、壁との縁を切るために入れる隙間の事を言う。スリットには

①鉛直スリット

②水平スリット

の2種類があり、柱際に入れるスリットは①の鉛直スリット。②の水平スリットは、梁際に入れるスリットの事。

 

構造スリットを入れなかったらどうなるのか

上述の通り、構造スリットを入れるのは、主に柱への悪影響を抑制するためである。では具体的に柱への影響を考える。

 

1995年の阪神・淡路大震災においてRCラーメン構造の建物で、壁付き柱や腰壁付き柱、開口部際の柱などが多く崩壊した。地震時に壁付きの柱に地震力が集中したために、壁付きの柱が耐え切れずにひび割れし崩壊に至った。もし腰壁がなかったら他の柱と同程度の地震力を負担していた。腰壁と一体になった柱は短柱になり、大きな剛性によって地震力が集中し耐え切れずに崩壊した。

「図解:建築と構造の接点P.186より引用」

 

 

 

 

 

 

腰壁、垂れ壁による短柱化

 

柱に壁が取り付くと、壁の拘束効果によって柱の変形が抑え込まれる。例えば、腰壁と垂れ壁で挟まれた柱は、壁のフェイス~フェイス間を柱とみなした短柱と化す。短柱になると剛性が極端に高くなるため、(部材の剛性は断面二次モーメントと部材長に依存する)より多くの力を負担しようと頑張る。結果、頑張りすぎて破壊する。という流れである。

壁も柱幅に比べて板厚が薄いとはいえ、コンクリートだし内部には鉄筋も入っているし、柱への拘束効果があると言われれば納得できる。(実際に阪神・淡路大震災のような大地震時に大規模な事故が起きているので)

短柱になるメカニズムは、壁によって剛域が伸びることに起因している。

 

 

腰壁と剛域の関係

 

上図に示すように、腰壁と柱際に鉛直スリットを切らなかった場合、腰壁の高さ分剛域が伸びる。剛域というのはRC造(もしくはSRC造)に存在する概念で、柱梁接合部などを線形に見立てた時に生じる、どれだけ力を加えても全く変形しない、超硬い領域の事を指す。剛域で挟まれた部分が設計すべき柱に該当するので、剛域が長くなると設計上不利になることがある。短柱化がその一例である。

 

 

腰壁際にスリットを入れれば剛域への影響はない

 

 

ただし、鉛直スリットを切る壁は雑壁(地震時に耐力を期待しない壁の事)の場合のみで、耐震壁は切らない。

壁が設計の邪魔になる場合は、構造スリットでフレームとの縁を切る。もし構造スリットを入れなくても設計できるのであれば、スリットは入れなくてもよい。という認識で構わない。

 

住宅等のバルコニーの手摺壁にスリット入れる?

 

 

     

バルコニー手摺と柱

 

こっからは個人的な疑問。住宅系(マンションやアパートなど)の建物を設計するとき、バルコニーの手摺壁と柱との縁は切るのかどうかという話。これって基本縁切るんですかね。自分の行動範囲内のRC建物を見る限り、手摺壁と柱際にスリットを入れていない建物の方が若干多い、気がする。仮にそうだとしたら、手摺壁影響を考慮して柱の設計をしてるってことでOK…?(実際半々くらいだと思う)

 

 

 

スリット切らないと剛域伸びるよね

 

短柱化による影響は、一次設計だけじゃなく、二次設計(一次設計でNGならそれまでだけど)にも及ぶので、なかなか設計が難しいんよね。短柱になりそうな柱は要注意ですね。

 

マンションの画像を拾ってきた🏢

 

 

https://www.photo-ac.com/main/detail/2178215?title=%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

(フリー画像:PhotoACより)

 

今回書きたかったことがすべて詰まった画像を見つけてきたので貼る。画像の青丸は、バルコニー手摺と柱際にスリットが切られてない。短柱で設計してるんか?これは…。

 

なんか適当に書いたんでそのうち更新するかも。

柱脚の検討をやってみる②ベースプレート・アンカーボルトの検討

どうも。今回は前回に引き続き、柱脚の検討を行います。

 

           

 

ベース・アンカー検討(前回の続き)

 

ベースプレートの検討①-引張-

(1)アンカーボルトの引張降伏耐力全塑性耐力の計算

まずはベースプレートの引張力に対する検討から。以前の記事で扱ったんですが、アンカーボルトの引張降伏耐力全塑性耐力で検討する。

 

・アンカーボルトの全塑性耐力

Tp=Ab*F/1000=706.9mm2*235N/mm2/1000≒166.1kN/本

 

引張降伏耐力全塑性耐力は、アンカーボルトの軸部の断面積に対して算出する。ねじ部じゃなくて軸部なのはなんでなんすか。ねじ部の方が断面積が小さいんだから、ねじ部が先行降伏するのでは?

と思って調べたら、

 

短期許容耐力はねじ部、全塑性耐力は軸部で計算するみたいです。(転造ねじ、切削ねじに限らず)

 

例)

①転造ねじ(ABR400→F=235N/mm2)

M24:軸部断面積Ab=375.0mm2     →Tp=Ab*F/1000≒88.1kN…全塑性耐力

  :ねじ部断面積Abe=353.0mm2→Ta=Abe*F/1000≒83.0kN…短期許容耐力

 

②切削ねじ(ABM400→F=235N/mm2)

M24:軸部断面積Ab=452.0mm2     →Tp=Ab*F/1000≒106.2kN…全塑性耐力

  :ねじ部断面積Abe=384.0mm2→Ta=Abe*F/1000≒90.2kN…短期許容耐力

 

断面積が大きいから切削ねじの方が耐力は大きいんですね。

 

(2)曲げモーメントの計算

曲げモーメントは、アンカーボルトの芯から柱のフェイスまでの距離から求める。

M=T*dt/1000=166.1kN*75mm/1000≒12.5kNm

 

(3)ベースプレートの断面係数Zの計算

有効幅B=ボルト径+dt*2=30mm+75mm*2=180mm。

Z=B*t^2/6=180mm*36mm^2/6=38880mm3。

 

 

         

Zの計算

 

(4)ベースプレートの検討

σb=M*10^6/Z=12.5kNm*10^6/38,800mm3≒321.5N/mm2

σb/sfb=321.5N/mm2/375N/mm2≒0.85<1.0 OK

 

よってOKです。

 

ベースプレートの検討②-圧縮-

続いて圧縮に対する検討。ベースプレートの圧縮の検討は大きく

①片持ち版

②2辺固定版(リブあり)

③3辺固定版(リブあり)

の3パターンの検討方法がある。

 

今回は①の片持ち形式で検討する。

圧縮力に対する検討なので、まず、柱脚部(ベースプレート)に生じる圧縮応力度を求める必要がある。

 

圧縮パターンは以下の3通りある。

①全面圧縮(アンカーボルトに引張は生じない)

②部分圧縮(部分的に引張が生じる場合。アンカーボルトに引張は生じない)

③局部圧縮(部分圧縮よりも大きな引張が生じる場合。アンカーボルトに引張が生じる)

 

いずれのパターンに該当するかは、偏心距離eを用いて確認する。

 

①の全面圧縮→e≦D/6=650mm/6=108.3mmの時

②の部分圧縮→D/6+dt/3≧e>D/6=650mm/6+75mm/3=133.3mm≧e>108.3mmの時

③の局部圧縮→e>D/6+dt/3=e>650mm/6+75mm/3=133.3mmの時

※D=ベースプレートの成

 

上の計算結果を見てもわかる通り、偏心距離、つまり軸力の作用位置がベースプレート芯から離れるほど、曲げモーメントが大きくなるので引張面が大きくなる。→局部圧縮に近づくことになる。(e=M/Nなので、Nに対してMが大きいほどeは大きくなる)

 

今回がどのパターンに当てはまるか検討してみると…

 

N2=718.0kN、M=233.0kNmより、e=M/N2*1000=324.5mm。

e=324.5mm>D/6+dt/3=133.3mm。よって局部圧縮に該当。

 

そして、①~③の圧縮の状況によって、ベースプレートに作用する最大圧縮応力度の計算式は異なる。それぞれの計算式は以下。

 

①の全面圧縮→σc=N/(b*D)*(1+6e/D)

②の部分圧縮→σc=2N/{3*b*(D/2-e)}

③の局部圧縮→σc={2N*(e+D/2-dt)}/{b*Xn*(D-dt-Xn/3)}

 

ひゃーめんどくせえええ。

 

くどいようだが今回は局部圧縮に該当するので、③の計算式に当てはめると、

 

(1)ベースプレートに生じる圧縮応力度の計算

σc={2N2*1000*(e+D/2-dt)}/{b*Xn*(D-dt-Xn/3)}

   ={2*718.0*1000*(324.5+650/2-75)}/{650*341.0*(650-75-341.0/3)}

   =8.07N/mm2→ベースプレートに生じる最大圧縮応力度である。

※式が長く煩雑になるので計算途中の単位は省略

 

ここまででようやくベースプレートの圧縮の検討のための前準備は整ったので、ベースプレートの検討を行う。

 

片持ち形式のベースプレートの検討式(必要板厚の計算式)は、

 

(2)ベースプレートの必要板厚の計算

必要t=u*√3σc/fb1*(1-u/3Xn)

 =150mm*√(3*8.07N/mm2/325N/mm2*(1-150mm/3*341.0mm)

 =37.8mm>設計t=36.0mm:NG 検定値1.05

 

ここで、ベースプレートの許容応力度fb1にsfbを使わないこと。sfbは面外方向に曲げを受ける場合の許容値であって、圧縮の検討時に採用することはできない。

ということで、検討結果はNG。リブプレートを入れるか、板厚を38mmにするか、どっちかの措置が必要になる。今回はNGこれ以上の検討はしない。(もはや面倒くさい)

 

アンカーボルトの検討①-引張-

ベースプレートの次はアンカーボルトの検討を行う。アンカーボルトの検討では、アンカーボルトに対する引張の検討と、コンクリートのコーン状破壊の検討の2つを行う。

 

まず、ベースプレートの検討でふれたように、今回は③の局部圧縮に該当するので、アンカーボルトに引張力が生じる。(①全面圧縮と②部分圧縮の場合は引張の検討は必要ない)

よって、引張力の算定から。

 

(1)引張力の計算

Z=N2*(e-D/2+Xn/3)/(D-dt-Xn/3)

 =718.0kN*(324.5mm-650mm/2+341.0mm/3) /(650mm-75mm-341.0mm/3)

 =176.1kN

これを引張有効アンカーボルト本数で除して、1本あたりの引張力を求める。

 

T=Z/nt=176.1/3=58.7kN/本

 

(2)断面算定

σt=T*1000/Abe=58.7kN*1000/621.0mm2=94.5N/mm2

σt/ft=94.5N/mm2/235N/mm2=0.40<1.0:OK

断面算定結果はOK。

 

アンカーボルトの検討②-コーン状破壊-

続いてコーン状破壊の検討。コーン状破壊とは、アンカーボルトが引き抜かれる際、定着版から円錐形状にコンクリートが破壊する現象の事。破壊に対して有効に効くのはコンクリートなので、コーン状破壊の検討はコンクリートに対する検討と考えて良い。

 

 

               

定着版上端から45度勾配の範囲が有効

                 

 

コーン状破壊有効断面積=1000x1200

 

コーン状破壊に有効なコンクリート断面は、引張アンカー定着版上端から、45度角の範囲。(上図のハッチの範囲)

 

(1)有効面積の計算

有効幅b=(Dc-Db)/2+dt+ℓb=(1200mm-650mm)/2+75mm+650mm=1,000mm

Ac=b*B=1,000mm*1,200mm=1,200,000mm2

 

(2)アンカーボルトの全塑性耐力計算

Tb=nt*Ab*ft/1000=3*706.9mm2*235N/mm2/1000=498.3kN

 

(3)耐力計算(Tpの計算)

低減係数φ=0.6

Tp=0.31φ1*√Fc*Ac=0.31*0.6*√21N/mm2*1,200,000mm2/1000=1022.8kN

 

(4)断面算定

Tb/Tp=498.3kN/1022.8kN=0.49<1.0:OK

 

コンクリートの検討-圧縮-

最後にコンクリートの圧縮に対する検討。ベースプレートの圧縮力の検討に使った圧縮応力度を使う。

 

σc=8.07N/mm2

σc/fc=8.07N/mm2/14.0N/mm2=0.58<1.0:OK

よってOK。

 

以上で柱脚の検討終了です。

 

今回はここまでで終わります。ではまた。

柱脚の検討をやってみる①(設計条件まとめ~中立軸計算まで)

どうも。今回は柱脚の検討を最初から最後までやってみようと思います。

計算内容は黄色本の例題1に倣います。(2015年版P.638~)

 

設計条件をまとめる

まず、設計条件をまとめる。

 

 

柱脚設計条件

 

①設計応力について

まず、柱脚部に生じる長期応力と短期応力をまとめる。

 

(1)長期

NL=765.0kN

ML=0kNm

QL=0kN

 

(2)短期

Ns=47.0kN

Ms=233.0kNm

Qs=144.0kN

 

(3)長期+短期

N1=NL+Ns=812.0kN(圧縮側)

N2=NL-Ns=718.0kN(引張側)

M=ML+Ms=233.0kNm

Q=QL+Qs=144.0kN

 

長期の設計応力は、軸力のみ考慮し、せん断と曲げは0とした。実際そんなのありえないんだけど、今回は短期の設計という事で、短期応力に長期も含まれるものとして設定している。

軸力については、地震時の加力方向によって①圧縮側と②引張側の2パターンが生じるので、それらを考慮し、①NL+Ns=812.0kN、②NL-Ns=718.0kNを用意した。

 

 

 

 

加力方向と引張側柱(上矢印)・圧縮側柱(下矢印)

 

②柱サイズ、ベースプレートサイズ

柱は角形鋼管を想定する。(設計しやすいので)サイズは□-350x350x16とし、材質はBCR295とする。(柱板厚と材質は柱脚の設計には関係ない)

 

ベースプレートは、柱+300mmの650角とする。そうすれば、柱側面からベースプレートの縁まで150mmは確保できるので、アンカーボルト芯は柱側面~ベースプレート縁の中心の75mmの位置に配置できる。(dt=75mm)

ベースプレートの材質はSN490Cとする。間柱等の二次部材のベースプレートなら400N級(SS400とか)でも良いと思うけど、今回は主柱の引張及び圧縮がもろにかかるベースプレートなので、490N級は必要と判断した。

SN490Cの許容曲げ応力度は、

 

長期:Lfb=325/1.5/1.3*1.5=250N/mm2

短期:sfb=325/1.3*1.5=375N/mm2

である。今回は長期の検討はしないので、sfb=375N/mm2を採用。

 

ベースプレートの検討はこの後行うけど、一応板厚は36mm厚と仮定。前回の柱脚の検討で扱ったアンカーボルトの引張降伏耐力で決めるのであれば、そのくらいは必要になりそう。

 

 

 

柱脚伏・軸図と各種寸法

 

③アンカーボルト

アンカーボルトは、全本数n=8本、引張有効本数nt=3本の8-M30。アンカーボルトには"切削ねじ"と"転造ねじ"の2種類があり、大まかな特徴としては、

"切削ねじ"は元ある部材を削り取ってねじ部を作ったもの。

"転造ねじ"は元ある部材をねじってねじ部を加工したもの。なので断面欠損がない。転造ねじは塑性変形能力(伸び能力)に優れている。

 

Q&A:転造ねじと切削ねじの形状や性能の違いは?

 

転造ねじは、ファイバー(金属組織の流れ)が切断されず、特にねじ底部はファイバーが圧縮されているので、ねじ部の強度は軸部とほとんど同じです一方切削ねじは、ファイバーが切断されてねじ形状を作るのでねじ谷は強化されず、ねじ部は軸部より断面積が小さいため強度は弱くなっています。同じサイズのABRとABMでは降伏耐力や破断までの塑性伸びが違いますが、いずれもJIS規格で要求する性能を満足しています。

※アンカーボルト協会Q&Aより

 

URL↓

アンカーボルトQ&A | [JFMA] 建築用アンカーボルトメーカー協議会

 

今回は黄色本の例題則則り切削ねじを使う。

 

アンカーボルトの材質はABR400とする。これは400N級なのでSS400と同等耐力と考えて良い。よって許容引張応力度は、

長期:ftl=156.7N/mm2、短期:fts=235N/mm2。

 

ℓbは、ベースプレート天端から定着版上端までの寸法より726mmと超半端な数値。

ベースプレート板厚とモルタル厚から数値を逆算すると、726mm-36mm(ベースプレート板厚)-50(無収縮モルタル厚)=640mm=コンクリ天端から定着版上端まで。てかこれって何dなの。726/30=24.2d?アンカーボルトの定着長は20d以上なので、そこは満足しているけどめちゃくちゃ半端じゃない?

 

続いて鉄筋比は、p=nt*軸部Ab/(D*d)より、

p=3*706.9/(650*575)≒0.0057。

なお、d=D-dt=575mm。

 

鉄筋比計算時のアンカーボルト断面積はねじ部ではなく、軸部を使用することに注意。回転剛性も同様に軸部で計算する。

 

④柱型

柱型は、1200角のFc=21N/mm2とした。

 

⑤中立軸の計算

ではここから中立軸の計算を行う。

中立軸の計算に必要なのは、"e"と"x"。まずはeから計算する。

 

e=M*1000/N2=233.0*1000/718.0≒324.5mm

 

eは曲げモーメントと軸力によって計算する。軸力がどの位置にかかれば曲げモーメントが233.0kNm生じるのか?と考えると分かりやすい。ベースプレート芯から324.5mmの位置に軸力718.0kNが加われば、ベースプレート芯にはN*e=M=233.0kNmの曲げモーメントが生じる。

 

次にxの計算。計算には上で求めたeを使う。

 

x=e-D/2=324.5-650/2≒-0.5mm

 

ほぼ0。これはベースプレートの範囲内に軸力が作用していることを示している。

 

 

 

x・e・Xnと軸力の位置関係
(軸力作用位置がベースプレートから離れるほど、曲げモーメントは大きくなる。逆もまた然り)

 

"中立軸Xn"の計算は、下記図表によってもよいし、「鋼構造設計基準」に則ってA・Bから計算(清算計算)してもよい。

 

底版中立軸位置の計算図表

 

 

A・Bの計算方法↓

 

imotodaikon.hatenablog.com

 

今回の計算はA・Bからを求めたうえで計算した。結果は、約341.0mm。黄色本の計算結果は345.0mmなので、4mm差。誤差ですね。

中立軸の値が小さくなるほど、ベースプレートの内側に中立軸芯が寄ることになる。つまり、圧縮面が小さくなり、引張面が大きくなるので、アンカーボルトに引張力が生じる。

 

ベースプレートの圧縮及び引張応力度の発生条件は下記の3パターンあり、それぞれのパターンによってアンカーボルトに引張力が生じるか否かが決まる。

 

①全面圧縮→アンカーボルトに引張は生じない。

②部分圧縮→アンカーボルトに引張は生じない。

③局部圧縮→アンカーボルトに引張は生じる

 

③に該当する場合はアンカーボルトの引張力に対する検討が必要となる。今回は③に該当するので、アンカーボルトの引張検討を行う。

 

検討は次の記事で行います。

耐風梁は縦使い、横使いどっち?

どうも。今回は耐風梁の方向について考えます。

 

耐風梁とは

まず耐風梁の定義について、耐風梁は名前の通り、風を受ける梁の事である。下図の横に走っている梁が耐風梁。

 

開口上に耐風梁

 

外壁材が縦張りの場合は、基本横胴縁を入れる。逆に横張りの場合は、縦胴縁もしくは間柱を入れて仕上げを受ける。

外壁にも断面性能があり、外壁材が折版の場合、耐風性能も板厚や山高によって異なるので、必要となる胴縁ピッチは外壁の性能にも左右されるけど、一般には@450から@600程度の間隔で入れる。これは縦でも横でも同じ。断面はCチャンのC-100x50x20x2.3~3.2、□-100x100x2.3~3.2とか。4.5厚はあんまり使わないかな。

 

 

 

外壁が縦張りか横張りかによって耐風梁を入れるか判断する

 

で、耐風梁の話から逸れたので話を戻すと、耐風梁が必要になるパターンは大まかに以下が考えられる。

 

①外壁が縦張りで、開口があるパターン。開口上部に耐風梁を配置し、外壁受けの役割を持たせる。(外壁材が横胴縁を必要としない性能を持っていることが前提)

②外壁が縦張りで、シャッターが取り付くパターン。シャッターボックス受けと外壁受けの両方の役割を持たせる。

 

倉庫や工場なんかは②が多い。その場合の耐風梁の検討は、シャッターが下り切ったときを想定して検討する。

 

耐風梁の向きについて

では耐風梁はどっち向きに使うか?横向きかそれとも縦向きか?一般に耐風張りはH形鋼を使うので、縦向きor横向きで断面性能が変わる。よって、どっち向きに使うのが良いのかを考えたい。(まれに角形鋼管を使う場合もあるけどね)

 

 

                 

 

耐風梁は一般にH形鋼を使う+二方向から力を受ける

 

応力が大きい方に強軸を向ける

要は強軸と弱軸を荷重の方向に応じて使い分ければよい。長期の影響が大きいなら、縦使い。風の影響が大きいなら横使い。

 

 

 

耐風梁の方向と荷重の大小関係

 

検討してみる

実際に検討してみる。設計条件等は以下による。

 

 

 

①耐風梁横使い

 

まず、耐風梁を横使いとした場合について考える。

・材長ℓ=5,000mm、座屈止めはないものとし、ℓb=ℓとする。

・設計荷重は、長期荷重1.0kN/m2とし、負担幅を1.5mと仮定する。

風荷重は、速度圧を1.2kN/m2、風力係数を1.2とし、負担幅は長期と同じく1.5m。

 

 

     

長期断面算定(横使い)

 

設計条件はそろったので、長期断面算定から。

両端ピンなので、M=wℓ^2/8。長期荷重は弱軸方向にかかるので、σb=M/Zyにより求める。

結果、曲げ0.44、せん断0.03、組み合わせ0.44でOK。

 

     

短期断面算定(横使い)

 

長期はOKだったので、次は短期断面算定。風は強軸で受けるので、σb=M/Zxとなる。

結果、曲げ0.14、せん断0.08、組み合わせ0.16でOK。長期との組み合わせでも持ってるので、断面算定OKとなる。

たわみの計算は以下による。

 

長期:δy=5w1ℓ^4/384EIy≒11.8mm→1/423。1/300未満なのでOK。

短期:δx=5w2ℓ^4/384EIx≒3.3mm→1/1507。(短期はたわみ規定なし)

 

長期のたわみが1/300未満なので、OKとした。

 

縦使いにしたらどうなる?

では、荷重条件、長さ条件等はそのままで、縦使いにした場合について考える。断面算定結果はどうなる?

 

 

     

長期断面算定(縦使い)

 

長期面算定結果は、曲げ0.14、せん断0.08、組み合わせ0.16。当然横使いより検討結果は楽になっている。

次に短期設計。

 

 

     

短期断面算定(縦使い)

 

短期の結果は上記の通り。長期+短期の結果が横使いよりもきつくなっているのが分かる。

ちなみにたわみは、

長期:δx=5w1ℓ^4/384EIx≒2.3mm→1/2170。1/300未満なのでOK。

短期:δx=5w2ℓ^4/384EIy≒16.9mm→1/295。(短期はたわみ規定なし)

長期はたわみにくくなるけど、短期でたわみやすくなる。

 

ということで、耐風梁を縦使いにするか横使いにするかは、長期と短期の影響が大きい方に強軸を向けるべき。というのが結論。

 

今回はここまで。ではまた。

ベースプレートの検討(アンカーボルトの引張降伏耐力に対する検討)

どうも。

今回はベースプレートの板厚計算方法について考えます。

 

ベースプレートの板厚の検討方法

ベースプレートの必要板厚の計算方法には以下の2通りある。

①圧縮側の検討

②引張側の検討

 

①圧縮側の検討は、柱脚に曲げモーメントが生じた時の圧縮側の検討である。下図のように、柱に地震力(水平力)がかかった時、柱脚中立軸を境に引張側と圧縮側に分かれる。①の検討は下図右側の検討になる。

 

 

地震力を受けた柱と柱脚(礎柱)の変形

 

ただ、ベースプレートの圧縮の検討は結構面倒くさくて、リブプレートの存在を考慮し、2辺固定あるいは3辺固定版と仮定→ベースプレートの辺長比"λ"の計算→スラブ計算表から係数を引っ張ってくる→係数を考慮した計算としないといけない。チャートのような計算ソフトでやる分には構わないけど、手計算となると、、、やりたくない…。

 

そこで今回は、②の引張側の検討でベースプレート厚を求めてみたいと思う。

 

設計条件のまとめ

この検討では、アンカーボルトの降伏耐力を用いて計算する。計算が格段に楽になるからである。

まず、ベースプレートとアンカーボルトを下記のように仮定した。

 

・ベースプレート

B=250mm、D=400mm、t=16mm

材質=SN490C、F=325N/mm2、sfb=375N/mm2

 

・アンカーボルト

径=M22、ねじ部断面積=303mm2、n=4本、nt=2本

材質=ABR490、F=325N/mm2、ft=325N/mm2

 

 

ベースプレート

 

ここでベースプレートのsfbの値はどこから出てきたのか補足を。

ベースプレートやベアリングプレート(台車とコロコロの接合部のプレートとか)の部材が面外曲げを受ける場合は、fb=F/1.3とする。(fb=長期許容曲げ応力度)今回はアンカーボルトの降伏を前提としているので、許容曲げ応力度は短期とし、sfb=F/1.3*1.5=375N/mm2としている。

 

これについては、鋼構造設計基準や、規基準の数値は「何でなの」を探る第2巻に詳しく記載されている。

・断面のせいより幅の方が広い長方形断面

・矩形断面材が断面の弱軸まわりの曲げを受ける場合

は上記の計算式を用いてよいものとされている。

 

 

 

 

次に他の設計条件をまとめる。

ベースプレートのサイズ、アンカーボルトのボルト径等以外に設計に必要なのは、アンカーボルトの柱フェイスからの位置及びベースプレート縁からの位置である。

・柱フェイス~ボルト芯 g=71.5mm

・ベースプレート縁~ボルト芯 dt=50mm

とする。

 

ベースプレートのZの計算

ここでは、ベースプレートの断面係数Zを計算する。Zの計算の為には、曲げモーメントに有効な幅を求める。計算方法は、アンカーボルトから柱フェイスまでの距離に45度の角度成分を考慮した値による。

つまり、有効幅B'=アンカーボルト径R+2g=22+2*71.5=165mm。

よって、Z=B'*t^2/6=165*16^2/6=7,040mm2。

(上図の三角形の元端幅がB')

 

②引張側の検討によるベースプレート板厚の検討

以上で設計条件のまとめは終わり。あとはベースプレート板厚の検討を行う。

検討は、アンカーボルトが引張降伏した時の応力により生じる曲げモーメントに対して行う。

・アンカーボルトの降伏耐力

Ta=ねじ部断面積*ft/1000=303mm2*325N/mm2/1000≒98.5kN

・ベースプレートの負担する曲げモーメント

M=Ta*g/1000≒7.0kNm。

・断面算定

σb=M*10^6/Z/sfb≒1,000N/mm2/375N/mm2≒2.67>1.0:NG

 

 

結果全然持ってない事が分かった。断面を持たすためには以下の方法がある。

①ベースプレートの板厚を増す

②アンカーボルト径を落とす

③アンカーボルトの材質を落とす

 

①を試してみると、

 

 

板厚28mmは必要。

 

②+③で検討すると、

 

 

板厚22mmは必要と分かった。

 

まとめ

今回の検討は、アンカーボルトの降伏耐力に対する検討の為、ベースプレートの板厚計算においては安全側の検討となる。(これ以上の力は生じないため)

アンカーボルトの降伏を先行させ、ベースプレートをアンカーボルトよりも強くする。圧縮側の検討が面倒くさい場合はこの検討でざっくり当たりを付けるのが良いかも。もちろん存在応力に対して検討すれば、必要板厚はもっと薄くて済むだろうし、その辺は必要に応じて検討方法を変えると良いかと思います。

次はできれば圧縮側の検討をまとめたい(できれば…)

 

では。

露出柱脚の中立軸・回転剛性の求め方

今回は、露出柱脚の中立軸、回転剛性(回転ばね)の求め方について考えます。

 

回転剛性は曲げに対する抵抗力(剛さ)の指標

既製品の柱脚、例えばハイベースだったりベースパック等の場合、柱サイズによって採用できる規格が決まっており、ハイベースならセンクシア、ベースパックなら旭化成の柱脚検討用の簡易ソフトで断面算定できる。既製品の魅力は何といっても露出柱脚に比べて高剛性を有している事、そしてサポートがしっかりしている事だろう。保有耐力接合も満足する様に設計されているし。

一方、露出柱脚は構造設計者が自分でアンカーボルト、ベースプレート、必要に応じてリブプレートの検討を行わなければならず、個人的に超面倒くさい。

しかも軸力と曲げモーメントによって中立軸の位置が変わるので、手計算は本当に面倒くさいのである。最近はRC/Sチャート等の検討ソフトも充実しており、基本それらのソフトを使って検討を行う。しかし、検討の中身を知っておくことは、構造計算において非常に重要である。私も最近、SS7で露出柱脚の検討をする機会があったが、出力された検討結果が何を示しているのか、なんの検討でNGでどうやったらOKになるのか悩んだ経験がある。そういった状況を回避するためにも、計算手順を知っておくことは必要(というか知っとかないとほんとはやっちゃダメ)なのです。そういった意味で、手計算で当たりを付けたうえで、一貫計算ソフト等を駆使して妥当性を確かめる、という手順で進めないと危険だなと痛感している。

 

蛇足になるが、構造設計を手書きでやっていた時代では、柱脚をピンとして設計する事が当たり前だった。柱脚をピンとするメリットは、柱脚の曲げモーメントに対する抵抗力がないという事なので、上屋の設計において安全側の設計になる事である。しかしこれは、柱脚に対しては危険側の設計となる。柱脚にも剛さがあるのに、それを無視して設計するという事だからだ。

実際、これまでの多くの大規模震災の経験から、柱脚の剛性を無視した設計により建物の倒壊などの事例が多数報告された。これにより、柱脚部のような建"接合部"の重要性が見直され、今では間柱の柱脚の検討も計算書に入れておかないと、確認検査機関から指摘を受ける。(実際間柱なんて柱脚の剛性に期待せずにピン-ピンで解くし、少なくともアンカーボルトのせん断力に対する検討をしておけばいいと思うんだけど)

 

露出柱脚の回転剛性の計算方法

前置きが長くなったが、回転剛性の計算方法は以下による。

 

KBs=E・nt・Ab(dt+dc)^2/2lb

 

E:ヤング係数=2.05*10^5N/mm2

nt:引張に有効なアンカー本数

Ab:アンカーの軸部断面積(ねじ部じゃないよ!)

dt:柱芯~引張アンカーのボルト群重心までの距離

dc柱芯~圧縮側の柱フランジ外縁までの距離

lb:アンカーの有効長さ(20dとか35dとか)

 

詳しくは鋼構造設計基準を参照ください。(2005年版P.120)

 

 

 

今回の記事で言いたいのは中立軸の求め方

今回記事にしたのは、今までずっと中立軸の求め方を知りたかったけど計算方法が分からなかったが、やっと計算方法を見つけたからである。

 

中立軸は"Xn"で表し、計算方法は

 

Xn={-A/2+(B/108)^1/2}^1/3+{-A/2-(B/108)^1/2}^1/3-x

A=2x^3-90pdx^2-180pd^2x-90pd^3

B=27A^2+4(-3x^2+90pdx+90pd^2)^3

 

による!

何回か上式に数値を入力して計算してみたけど、たぶんAは負値になる。それでもそれらしい数値は出てきたのでまああってるんでしょう。

 

Xnの妥当性の確認

黄色本の露出柱脚の検討資料と上式による中立軸Xnの値を比較し大きく外れていないか確認する。

 

 

 

 

①黄色本P.639 設計例-1との比較

 

②黄色本P.645 設計例-3との比較

どちらも概ねあっていることが確認できた。

 

今までさんざん調べてきて、Xn^3+3xxn^2+90pd(x+d)xn-90pd^2(x+d)=0とかいうよくわからない計算式で躓いていたのに、上の式に数値を当てはめると中立軸が求められるのである!これはうれしかった。しかも鋼構造設計基準に書いてあるなんて…。どんだけ読み込んでないんでしょうか。まあ上の計算式使わなくても、計算図表なるものはあらゆる参考書に載っていてそれに当てはめれば求められるんだけど…。細かい数値までは追えないからすっきりしなかった。

 

ちなみにXnの式は2005年版の鋼構造設計基準だとP.118に載っています。良ければ参考にしてみてください。

 

では。

水平ブレースの検討

水平ブレースの検討をやってみる

 

 

今回検討する建物

 

上図のような建物の水平ブレースの検討をしてみる。

設計条件は以下とする。

 

①桁行方向は各柱間6mスパンの全長36m。張間方向も同じく6mスパンの全長24mとする。

②建物外周の節点は柱を示す。尚、張間方向の中通は間柱とする。

③桁行・張間方向ともにブレース架構とする。

④ブレースの検討は、地震時に対して行い、X方向、Y方向の両方向に対して行う。

⑤建設地を多雪地とし、地震力に積雪荷重を考慮する(風荷重は省略)

⑥図のP1~P3は各節点の負担面積から求めた節点荷重を示す。(数値は下記参照)

 

荷重算出

まず各節点の負担荷重を算出する。

 

超ざっくりの荷重表と節点地震用重量表

 

◎仮定荷重

①床荷重は、屋根折板200N/m2、大梁・小梁・ブレース等の重量を600N/m2、天井を200N/m2とし、合計1000N/m2。

②壁荷重は、外壁にECPを使用しECPの重量を700N/m2、仕上げに300N/m2、間柱等が300N/m2の合計1300N/m2。建物高さは5mとし、節点荷重の計算には高さの半分の2.5m分を考慮する。

③積雪荷重は、多雪地の垂直積雪量150cmとし、単位重量30N/cm/m2。30x150=4500N/m2。地震時の検討なので、0.35倍する。

 

地震用節点重量

各節点の負担面積および上記条件から算出する。

①P1=屋根+積雪より、合計92.7kN

②P2=屋根+外壁+積雪より、合計65.9kN

③P3=屋根+外壁+積雪より、合計42.7kN

 

1.X方向の検討

まずX方向に地震力が作用した時の検討からやってみる。

 

X方向各節点の負担面積(X方向は2列の水平ブレースから成る)

 

 

X方向地震時のフレームの変形

 

X方向に地震力がかかった時、上図のようにY方向の建物中心軸から【手前側】と【奥側】の2列のブレースに力が分散され,最終的に桁面の鉛直ブレースに力が伝達される。今回建物形状を成形としているので、建物中心軸から【手前側】のみを抜き出して検討する。

 

◎ブレースの検討(X方向)

 

鉛直ブレースとみなすと分かり易い

 

X方向のブレースは1列当たり6構面で成り立っている。まず、1列目を抜き出してみる。水平ブレース構面を鉛直ブレースに見立て、柱頭部分に水平力が掛かるものとみなす。

すると、①1列目の検討時の水平力は、ΣPx1=(P1x5+P2x2)/2xCoとあらわす事ができるここで1/2倍しているのは、建物中心軸から上下のブレースに力が分散されるから。また、Co=0.2とする。

ブレースの検討には、ブレースの長さ、負担構面数が必要となる。ブレースの長さは、幅、高さから三角関数で求められる。結果、ℓ=√(6000^2*2)=8485 mm。構面数は図より6構面となる。これらの条件からブレース1構面あたりに生じる引張力を求めると、

T1=ΣPx1*ℓ/L/n=14.0kNとなる。

よって1列目のブレースの必要断面積は、

 

必要Ae=T1*1000/ft(材質をSN400とし、ft=235N/mm2とする)

=14.0*1000/235=59.7mm2。→1-M16(Ae=150.8mm2)で足りる。

 

2列目の検討には、2列目の負担する重量に、1列目から伝わる重量を加算して計算する必要がある。よって設計水平力は、ΣPx1+ΣPx2となる。

これらから必要断面積は179.1mm2程度と求められたので、1-M20(Ae=235.6mm2)あればOK。

 

2.Y方向の検討

次にY方向の検討。考え方はX方向の時と同じ。

 

 

Y方向各節点の負担面積(X方向は3列の水平ブレースから成る)とフレームの変形

 

 

鉛直ブレースとみなすと分かり易い

 

検討方法はX方向と同じなので省略する。結果、Y方向3列目のブレースは1-M24ないと厳しいという事が分かった。X方向よりY方向の検討の方が厳しかった要因としては、

①負担構面数が少ない事(X方向6構面に対し、Y方向4構面)

②負担重量(負担面積)が大きい事(Y方向の方が1.1倍ほど大きい)

の2つかな。

 

断面は厳しい方で決めれば安全なので、今回はY方向の結果を採用すれば良い。

 

今回は以上です。