柱脚とは

どうもimotodaikonです。 今回は鉄骨造の柱脚について考えます。 柱脚とは? 一般に"柱脚"は"1階柱の脚部"を指す言葉である。(各階の柱脚部を意味する場合もある)RC造の柱脚は、1階柱主筋を延長して基礎に定着する形式となるので、S造のように"柱脚形式"とい…

トラス梁とは

どうもimotodaikonです。 今回はトラス梁について考えます。 トラス梁とは? トラス梁は"弦材"と"ラチス"により構成される組み立て材の事である。弦材には"上弦材"と"下弦材"があり、梁の上フランジ側を"上弦材"、下フランジ側を"下弦材"と呼ぶ。"ラチス"は…

鉄骨部材の断面性能計算/2アングル

どうもimotodaikonです。 今回は、2アングルの断面性能計算を行います。 2アングルとは? 2アングルはアングル同士をPLを介して接続した部材の事である。アングルの背中と背中を合わせるので"背合わせ"と呼ぶことも多い。部材リストで2アングルである事を表…

鉄骨部材の断面性能計算/アングル

どうもimotodaikonです。 今回は前回に引き続き鉄骨部材の断面性能計算を行います。今回考えるのは"アングル"です。 アングルとは? 鉄骨部材に"アングル"と呼ばれる部材がある。形状はL字型で、"等辺山形鋼"と呼ぶこともある。等辺山形鋼は、長辺と短辺が同…

鉄骨造部材の断面性能計算/H形鋼

どうもimotodaikonです。 今回は鉄骨部材の断面性能の算出方法について考えます。 規格品は断面性能が明確である まず、一般に市場に流通している鉄骨部材(規格品)の断面性能は、JFEスチールや日本製鉄(旧住金)の青本及び赤本(建築資材ハンドブック)に記載さ…

鉄骨造の細長比と許容圧縮応力度について

どうもimotodaikonです。 今回は、細長比と許容圧縮応力度の関係について考えます。 細長比とは? 細長比とは、部材の圧縮耐力を決定づける概念の一つで、一般に部材長が長くなる程、細長比は大きくなる。細長比が大きくなる程、座屈しやすい部材と判断し、…

剛床とは

どうもimotodaikonです。 今回は、剛床について考えます。 剛床とは "剛床"とは、構造設計において非常に重要な概念であり、通常、剛床仮定を元に構造設計は行われる。"剛"な"床"と書いて、"ごうしょう"と読む。簡単に言うと、硬い床の事。もっと簡単に言う…

鉄骨造の設計_許容曲げ応力度の算出

どうもimotodaikonです。 今回は、鉄骨造の許容曲げ応力度の求め方、曲げ応力に対する検討方法について考えます。 許容(曲げ)応力度とは? 許容曲げ応力度とは、部材が耐えられる曲げ応力度の事である。"部材が耐えられる"とは、"部材を弾性状態でとどめる"…

RC柱、梁のせん断補強筋比とは

どうもimotodaikonです。 今回は、RC柱とRC梁の最小せん断補強筋比について考えます。 RC柱と梁の最小せん断補強筋比は? RC柱とRC梁の最小せん断補強筋比は、Pw=0.2%である。主筋の最小鉄筋比は柱が0.8%、梁が0.4%だったが、せん断補強筋比は0.2%で共通な…

柱の最小鉄筋比とは?

どうもimotodaikonです。 今回は、RC柱の最小鉄筋比について考えます。 最小鉄筋比とは? 最小鉄筋比とは、RC柱や梁、壁などに定められている、最低限必要とされる鉄筋比の事である。先日の記事で、梁の最小鉄筋比について触れたが、今回は柱の最小鉄筋比に…

杭頭補強筋とは

どうもimotodaikonです。 今回は、杭頭補強筋について考えます。 杭頭補強筋とは? 杭頭補強筋とは、杭頭に設ける補強筋の事で、役割は応力の伝達である。地震時、上部架構が負担した地震力は最終的に基礎に流れ込む。杭基礎の場合、杭が水平力の抵抗要素と…

電算を読み解く-剛性計算条件編-②

SS7

どうもimotodaikonです。 今回は、久しぶりに電算を読み解くパート②をお届けします。 ①はこちら↓ imotodaikon.hatenablog.com RC柱・梁の剛性計算方法は? 一般に、RC柱、梁の剛性計算を行う場合、"清算法"か"略算法"のどちらかを選択して計算を行う事になる…

梁の最小引張鉄筋比と必要鉄筋量について

どうもimotodaikonです。 今回、梁の最小引張鉄筋比と必要鉄筋量について考えます。 柱の最小鉄筋比については以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com 梁の最小引張鉄筋比とは? 梁の最小引張鉄筋比は、梁の断面bxdの0.4%以上とする。このことは、RC…

連層耐震壁架構と支点の破壊

どうもimotodaikonです。 今回は、連層耐震壁架構と支点の破壊について考えます。 耐震壁架構とは? 耐震壁架構とは、地震力を耐震壁のせん断耐力で処理する事を目的とした架構の事である。特に日本は地震大国なので、RC構造の場合耐震壁を組み込んで設計す…

RC小梁の設計_固定度考慮

どうもimotodaikonです。 今回は、RC小梁の設計において、端部固定度を考慮した計算を行います。 RC小梁の設計方法 RC小梁の設計方法は一般に2通りある。 ①単純梁として設計する ②端部の固定度を考慮して設計する 構造設計の実務経験者は、基本的に①で設計し…

RC柱と座屈

どうもimotodaikonです。 今回はRC柱と座屈の関係について考えます。 座屈とは? 座屈というのは、柱材などに圧縮力が加わった時、力に耐えきれず部材がはらみだし、結果折れてしまう現象の事。座屈が問題になるのは鉄骨造の場合が多い。鉄骨造で特に使用頻…

RC階段の設計_片持ち式階段

どうもimotodaikonです。 今回はRC片持ち式階段の設計について考えます。 スラブ式階段については以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com 片持ち式階段とは? 片持ち式階段とは、片持ち梁のように片持ち形状で持ち出した階段の事である。外部階段な…

RC階段の設計_スラブ式階段

どうもimotodaikonです。 今回はRC階段の設計について考えます。 片持ち式階段については以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com RC階段とは? RC階段とは文字通り、鉄筋コンクリート造の階段の事である。マンションやアパート等の屋内、屋外階段で…

壁部材の構造規定について②

どうもimotodaikonです。 今回も壁部材の構造規定について。 壁部材の構造規定について①は以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com 壁部材の構造規定11条 〇壁部材の構造規定 (1)壁板の厚さは、原則として120mm以上かつ壁板の内法高さの1/30以上とす…

壁部材の構造規定について①

どうもimotodaikonです。 今回は、壁部材の各構造規定についてみていきたいと思います。 壁部材の構造規定について②は以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com 壁部材の構造規定11条 壁部材の構造規定については、前回の壁厚制限の記事でも触れたが改…

電算を読み解く-剛性計算条件編-①

SS7

どうもimotodaikonです。 今回からは私たち構造設計者が普段使用している「電算」について読み解いていきます。 電算を読み解く②については以下参照ください。 imotodaikon.hatenablog.com 電算とは 構造設計者が普段使用している構造計算ソフトを一貫構造計…

変形増大係数とは

どうもimotodaikonです。 今回は変形増大係数について考えます。 変形増大係数とは? 変形増大係数というのは、部材の変形量を算出する際に乗じる係数の事である。 〇木造 ・変形増大係数=2 〇S造 ・変形増大係数=1(ただしデッキプレート版においては1.5) 〇…

基礎偏心と杭頭応力の処理

どうもimodaiです。 今回は基礎偏心と杭頭応力の処理について考えます。 基礎偏心とは? 基礎偏心とは、基礎芯と柱芯がズレた状態の事を指す。基本、柱芯と基礎芯は揃えるものである。何故なら、偏心させると負荷応力が生じ、構造設計上不利な設計になる事が…

杭の設計②-水平地盤反力係数-

どうもimotodaikonです。 今回は杭の断面算定と水平地盤反力係数との関係について。 杭の断面算定とモデル化 まず、杭の断面算定を行う時、電算機を用いて計算するか、杭屋に頼んで計算してもらうかのいずれかの方法を取る事になる。いずれの場合にせよ杭を…

杭の設計①-杭頭曲げと基礎梁への曲げ戻し応力-

どうもimotodaikonです。 今回は杭頭応力と基礎梁の関係について。 杭頭曲げとは 杭頭曲げとは、建物に地震荷重が作用した時、杭基礎の杭頭に作用する曲げモーメントの事を指します。要は杭頭に作用する応力のことですが、この杭頭曲げ応力、建物規模が大き…

ブレース②水平剛性による応力分配

どうもimotodaikonです。 今回も前回に続きブレースについて考えます。内容は、ブレースの水平剛性とブレースの負担せん断力の関係性について。 ブレースの水平断剛性とは まず、水平断剛性とは何か。水平剛性というのは、剛性と名のつく通り固さの指標です…

ブレースとは

どうもimotodaikonです。 最近、基礎関連の記事を多く投稿しており、今回も杭関係の記事を書こうかと思ったのですが、今回は、以前から書きたいと思って手を付けられていなかったブレースについて。(同じ分野の記事ばかりだと飽きるので) ブレースとは? 今…

Df効果とは

どうもimotodaikonです。 最近基礎に関する記事を集中して書いているので、今回も基礎関連の記事。支持力を算定する際に用いるDf効果について考えます。 Dfとは まず、Dfとは英語の "Depth of Foundation"の頭文字をとったもので、和訳すると「基礎の深さ」…

基礎の支持力算出②-杭基礎-

どうもimotodaikonです。 今回は杭基礎の支持力算定方法について考えます。 杭の支持力は地盤により決まる耐力と杭耐力の比較による 杭の支持力は、杭周囲の地盤のN値や土質区分等によって決まる地盤に対する許容支持力と、杭体自身の許容支持力(許容圧縮耐…

基礎の支持力算出①-直接基礎-

どうもimotodaikonです。 今回は基礎の支持力(直接基礎の場合)の算出方法について考えます。 支持力・地耐力とは 基礎の支持力・地耐力とは、基礎形状や基礎の深さによって求まる基礎(地盤)の耐力の事。 極限支持力の算出式 Ru=qu・A=(ic・α・c・Nc+ir・β・γ…